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看護師の転職の面接で確かめておきたいことを、法律の条文、東京都・東京労働局の採用選考のパンフレット、日本看護協会の調査結果で整理しました(2026年10月5日確認)。
みさき
■労働条件は、どこまで示される決まりか
労働条件の示され方(法令の決まり)
1
求人のとき
業務の内容・賃金・労働時間その他の労働条件を示す(職業安定法5条の3)
2
面接のとき
示された条件を、働く側が確かめる
3
契約のとき
労働契約の締結に際し、賃金・労働時間などを示す(労働基準法15条1項)
賃金と労働時間に関する事項など一部の項目は、厚生労働省令で定める方法で示すことになっています。口頭の説明だけで済ませず、示された内容を手元に残しておくと、あとで見比べられます。
示すことが決まっている項目(労働基準法施行規則5条)
| 項目 | 看護師の面接で確かめたい内容 |
|---|---|
| 就業の場所・従事すべき業務(変更の範囲を含む) | 配属先の病棟や外来、将来の異動の範囲 |
| 始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交替制の就業時転換 | 夜勤の回数と時間帯、残業の有無、夜勤中の休憩、休日・休暇 |
| 賃金の決定・計算・支払の方法、締切りと支払の時期、昇給 | 夜勤手当の決まり方、給料日、昇給の有無 |
| 退職に関する事項(解雇の事由を含む) | 退職を申し出る時期の決まり |
労働基準法施行規則5条(e-Gov法令検索)より。表は主な項目を抜粋しています。ほかにも定めがあれば示す項目があります
■面接で、聞かれてはいけないとされていること
東京都・東京労働局のパンフレットでは、面接は「職務遂行のために必要な適性・能力」を評価するために必要な事項に絞り、質問事項はあらかじめ決めておくこととされています。就職差別につながるおそれがある事項として、次の14事項が挙げられています。
配慮すべき事項(11項目)
- 本籍・出生地に関すること
- 家族に関すること(職業・続柄・健康・病歴・地位・学歴・収入・資産など)
- 住宅状況に関すること(間取り・部屋数・住宅の種類・近隣の施設など)
- 生活環境・家庭環境などに関すること
- 宗教/支持政党/人生観・生活信条など/尊敬する人物/思想に関すること
- 労働組合(加入状況や活動歴など)、学生運動などの社会運動に関すること
- 購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること
選考の方法(3項目)
- 「身元調査など」の実施
- 「本人の適性・能力に関係ない事項を含んだ応募書類」の使用
- 「合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断」の実施
これは採用する側が守る基準で、応募者が質問に答える義務があるかどうかや、答えたくないときの対応は、パンフレットには書かれていません。判断に迷ったときは、まず面接の前に、確かめたい点を整理しておくと落ち着いて対応できます。
■逆質問で確かめたい項目と、数字の目安
逆質問は、面接の最後に、応募者から質問する時間です。何を聞けばよいか迷うときは、先ほどの「示すことが決まっている項目」と、看護師の調査結果を手がかりにできます。
| 確かめたい項目 | 手がかり |
|---|---|
| 夜勤の回数・体制(交替制) | 労働基準法施行規則5条(始業・終業の時刻、交替制の就業時転換) |
| 夜勤中の休憩・仮眠の取り方 | 労働基準法34条(6時間超で45分以上、8時間超で1時間以上の休憩) |
| 夜勤手当・給料日・昇給 | 労働基準法施行規則5条(賃金の決定・計算・支払・昇給) |
| 配属先と、将来の異動の範囲 | 労働基準法施行規則5条(就業の場所・業務の変更の範囲) |
| 職場の離職の状況 | 病院の離職率の目安(下の数字) |
条文はe-Gov法令検索より
数字で見る:夜勤の休憩と、病院の離職率
| 夜勤の休憩(3交代制) | 規程は「60〜90分未満」が57.3%で最多。実際に取った休憩は「60分未満」が62.6%で最多でした |
|---|---|
| 夜勤の休憩(2交代制) | 規程は「120〜150分未満」が45.7%で最多。実際は「90〜120分未満」が32.9%で最多でした |
| 病院の離職率(2024年度) | 正規雇用看護職員11.0%、新卒採用者8.4%、既卒採用者16.1% |
出典:日本看護協会「2025年 看護職員実態調査」「2025年 病院看護実態調査」(2026年3月31日公表)。全国の傾向で、個々の病院の状況を表すものではありません
夜勤を続けるための条件の上位は、「納得感のある夜勤手当」夜勤明けの翌日が休日になるシフト「夜勤中に十分な休憩・仮眠が確保できる」でした。働き続けるために重要視することは、「業務や役割、責任に見合った賃金額である」が最も多く、次いで「休みがとりやすい」「職場の人間関係が良い」でした。面接で聞く項目を選ぶときの、ひとつの参考になります。
夜勤や引き止めの事情は、看護師が辞めにくいのはなぜ?でも、同じ調査の数字で確かめられます。
聞きにくいことを、前もって決めておくと、当日の気持ちが軽くなります。
- ✔ 聞く項目を3つに絞る(夜勤・休憩・賃金など)
- ✔ 示された条件は、書面やメールで手元に残す
■次の職場を探す段階で
面接まで進む前の、職場を探す段階では、看護師の転職サイト比較で、連絡の頻度とやめ方を公式情報で確かめられます。パート・派遣の働き方を検討するときは、時給の相場も目安になります。
次の職場を探す段階では、看護師の転職サイト比較に、公式情報で確かめた内容を4社分まとめています。
■看護師の転職面接に関するよくある質問
Q. 面接で、給料や夜勤のことを聞いてもよいですか?
A. 賃金・労働時間・休憩・就業の場所などは、法令で示すことが決まっている項目です。確かめたいときは、質問してよい内容です。聞く項目は、面接の前に3つ程度に絞っておくと、聞きそびれを防げます。
Q. 面接で、家族や住まいのことを聞かれたら?
A. 東京都・東京労働局のパンフレットでは、家族や住宅状況などは、就職差別につながるおそれがある事項として挙げられています。応募者が答える義務があるかは書かれていないため、迷ったときは、総合労働相談コーナー(無料)などに確かめる方法があります。
Q. 示された条件と実際が違っていたら?
A. 労働基準法15条2項に、明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除できると定められています。個別の事情は、労働基準監督署や総合労働相談コーナーで確かめられます。
Q. 夜勤中の休憩は、どれくらい取れるのが目安ですか?
A. 労働基準法34条では、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を、労働時間の途中に与えると定められています。日本看護協会の調査では、実際に取った休憩は規程より短い傾向でした(3交代制は「60分未満」が62.6%)。
■【まとめ】聞く項目を決めて、面接に向かう
面接は、労働条件を確かめる場でもあります。賃金・労働時間・休憩・就業の場所と業務の変更の範囲は、法令で示すことが決まっている項目なので、聞く項目を3つほど決めておくと、聞きそびれません。
聞かれてはいけない事項が14あるという基準があることも、知っておくと落ち着いて面接に向かえます。示された条件は、書面やメールで手元に残しておくと、働き始めてからの違いに気づけます。
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